福岡県議会「総務企画地域振興委員会」管内視察報告
2024年7月29日〜7月30日、福岡県議会「総務企画地域振興委員会」(吉田浩一委員長、山本耕一副委員長)の管内視察でした。
【1日目:7月29日】
1.直方市「多世代交流スペース『ここっちゃ』」
本日1ヵ所目の視察先は、直方市「多世代交流スペース『ここっちゃ』」でした。
当日は、直方市より大塚進弘市長、田代文也議長、担当課職員の参加があり、ご丁寧な説明を頂きました。
『ここっちゃ』とは、「地域子育て支援センター」や一時託児施設、飲食・物販テナントが入った複合施設で、直方市が設置しています。
直方市内には、4つの商店街がありますが、郊外の大型ショッピングモールなどに客足を奪われ、シャッターを閉め、閉店しているお店が目立っていました。
そこで、直方市は『こども×商店街』をコンセプトに、商店街の中に賑わい空間、賑わいの創出を図ろうと、「地域子育て支援センター」、一時託児施設「おひさま」、交流エリア(物販販売、飲食テナント「どらネコ堂」)を併設した交流エリアを設置。
商店街に買い物に来られた方や、子育て世代の方々がゆっくり過ごしたり、子どもたちが笑顔になれるスペースとして活用されています。
また、みんなの広場・和室、交流エリアではさまざまなイベントや教室が開かれ、世代、性別と分け隔てない人の交流『賑わい』が創出されています。
運営主体は3つ。
- ◎(株)まちづくり直方
- ◎直方市こども育成課
- ◎直方市商工観光課
この施設の開設により、直方市における地域振興の取り組みが進み、幅広いプレーヤー(地域活性化に取り組む団体など)が集まっています。
こうしたことから、空き店舗の活用が進み、商店街のみならず、JR「直方駅」周辺の活性化につながっています。今後が楽しみです。
2.遠賀町『おんがみらいテラス』
本日2ヵ所目の視察先は、遠賀町「おんがみらいテラス」でした。
ここはJR「遠賀駅」に併設された施設で、町の交流施設として建設され、豪雨などによる河川氾濫などの浸水被害の際には緊急避難施設としても活用されます。
1階は「交流スペース」となっており、軽食喫茶、購買所のほか、だれでも自由に使えるスペースとして開放されており、当日も学生たちが勉強していました。
2階は、150人まで収容できる会議室(分割できる)があり、モニターなども使え、講演会や各種会議に活用できます。
3階は、キッズスペース「グッピー」があり、子育て世代の方々が利用しています。
当日、地元議員として参加された松本國広県議(遠賀郡選出)は「人口減少社会の将来を見据えて、交通ネットワークの中心となる駅を活用し、住民生活に寄り添う施設となっている。駅前、駅中施設として、県内のみならず、全国的に先駆的な施設としていきたい。」と述べられました。
大変すばらしい施設として、今後の利用、活用に大いに期待していきたいと思います。
【2日目:7月30日】
1.北九州市門司区『関門海峡ミュージアム』
福岡県議会「総務企画地域振興委員会」管内視察2日目の視察先は、『関門海峡ミュージアム』でした。
同施設のコンセプトは「関門海峡をまるごと楽しむ体験型博物館」ということで、関門海峡にまつわる歴史、文化、自然などを展示、映像、音楽から飲食まで五感を通して楽しめる施設です。
現在、北九州市は「門司港レトロ」を観光の目玉に据えていますが、この地を訪問した際は、最初に訪れたい場所として、海峡の魅力を網羅した情報拠点として『関門海峡ミュージアム』を売り込んでいます。
同施設の外観はガラス張りの帆船のような姿をした建物です。エレベーターで5階展望デッキまで登ると、関門海峡が一望できます。
この地は、本州と九州、日本海と瀬戸内海の出会う地理と自然が、海陸交通の要衝として歴史を刻んできた場所です。
そして、4階まで吹き抜けの内部を緩やかな螺旋状に下ると、関門海峡の自然・歴史・文化を最新の技術で楽しみながら学ぶことが出来ます。
1階・2階部分は「大正時代の門司港」が再現され、路面電車にも会える海峡レトロ通りとなっています。往時を再現された建築を通り抜けると、〝バナナの叩き売り〟の調子が聞こえてきます。
天井の青空の色が変化して夕闇、夜空の深い陰影に街が臨場感たっぷりに包まれると、当時の人々の暮らしや気持ちを想像することができます。
お土産コーナーのほか、多目的ホール、音楽設備のレンタル利用も可能なため、イベントや演奏会、撮影会にも利用できます。
「門司港レトロ」に観光にお出かけの際は、ぜひとも『関門海峡ミュージアム』にもお越しください!