福岡県議会「総務企画・地域振興委員会」管内視察報告

1.日程
 2021年2月9日(火)
 
2.視察先
(1)みやま市「旧山川南部小学校跡地『ル・フラン』」
(2)みやま市「筑後広域公園」
(3)みやま市「本郷小学校」
 
3.視察報告
(1)みやま市「旧山川南部小学校跡地『ル・フラン』」
みやま市は人口減少、児童数の減少に伴い、市内にある15の小学校、4つの中学校を最終的に市内6小学校・3中学校に年次計画で再編する計画としています。

このうち、2017(平成28)年4月に飯江小・竹海小・山川東部小・山川南部小を「桜舞館小学校」に統合。2020(令和2)年4月には、下庄小・上庄小・本郷小を「瀬高小学校」に統合されています。
  
今回、訪問した旧「山川南部小」は2016年に廃校になった小学校です。この廃校を、市は約3,900万円かけ、
〇グラウンド跡地
 ・生ごみから液肥を生成する「バイオマスセンター」
〇校舎1階部分を改装して、
 ・みやま市の農産物で加工食品を作れる食品加工室
 ・いろんな業種の人たちが集い、リモート作業もできるシェアオフィス
 ・学生さんたちの勉強にも使える学習室
が作られました。

また、カフェ「ルフラン」は、いろんな店長さんが交代で出店する日替わりカフェとなっています。気軽にランチに来たり、施設を利用して夢に挑戦できる自由な施設です。
 
市によると、廃校を利用することで、整備コストを抑えられ、地元住民に愛着のある校舎を残せるメリットもあるということです。
 

 
(2) みやま市「筑後広域公園」
①「筑後広域公園」は、筑後市の船小屋中ノ島エリアを中心に、みやま市まで広がる、東西約4キロメートルにわたって都市計画決定された県営筑後広域公園です。

その総面積は、「大濠公園」の約5倍の広さとなる192.6ヘクタール(筑後市側:119.5ヘクタール、みやま市側:73.1ヘクタール)で、県内で最も広い県営公園です。
 

 
「筑後広域公園」区域内には、レクリエーションの場としての文化体験や交流、環境保護・保全、体験学習地区、スポーツフィールドが設定されています。
 
②文化体験
2011(平成23)年3月12日に開業した全国初公園内の駅、九州新幹線「筑後船小屋駅」は公園のほぼ中央に位置しています。公園内の駅舎は公園と一体となり圏域の活動拠点となるよう整備されました。2013(平成25)年度には駅前に芸術文化交流施設「九州芸文館」が開館し、芸術文化を通した交流や情報発信の活動拠点となっています。
 
③交流
船小屋温泉に隣接し、公園のほぼ中央に位置するエリアは、公園全体のメインエントランスとして機能し野外ステージ、芝生広場、バーベキュー広場で様々なイベントが企画可能です。訪れる人々の交流を醸成する空間として構想されています。
 
④環境保全・体験学習
公園東側の矢部川沿いに広がるエリアは、国の天然記念物に指定されている大クス林や源氏ボタルなど、筑後地域の大切な自然遺産を将来にわたり大切に保全しています。子どもから大人まで、自然とふれあいながら学ぶことができる区域として構想されています。
 
⑤スポーツと健康促進
公園西側に位置するエリアは、緑豊かな環境のもと、訪れる人たちがのびのびと運動を楽しみ、ウォーキングや散策など、様々な健康づくりを行うことができる区域です。ゾーンを構成する4つのエリアのうち「多目的スポーツエリア」「屋内スポーツエリア」「軽スポーツエリア」の3つのエリアはすでに供用開始され、多目的運動場やテニスコート、多目的広場、屋内体育館、ゲートボールコートなどがあります。

今回視察した「フィットネス・エリア」は、全面人工芝の本格的な球技場があり、サッカーやラグビー、フットサルに利用でます。ナイター設備も完備しています。また、県内最大級のスケートボード場もあり、子供から大人まで楽しめるエリアです。
 

公園管理者から「フィットネス・エリア」の概要説明を受ける。


(3) みやま市「本郷小学校」
みやま市立「本郷小学校」は、他校との統合のため2020年3月末をもって閉校しています。

旧「本郷小学校」は、矢部川が近くに流れ自然あふれる場所に位置し、1886年に開校し、134年間に渡りこの地区を見守り続けてきましたが、人口減少、少子化の時代の波により、閉校となりました。

今回は、視察時間の都合で施設内に立ち入ることはできませんでした。
 
旧「本郷小学校」の跡地は、地域の要望・意見等を踏まえた土地利用の可能性を整理し、需要予測・収支採算性の調査および整備方法、事業手法の調査・検討を行い、本郷小学校跡地活用基本計画を策定するとされています。