福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察

[日程]2023年10月25日〜27日
 
1.福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察の1ヵ所目は、長崎県大村市『Gruunおおむら』でした。
 
 『Gruunおおむら』は「大村ボートレース」場に隣接されたパークセンターで、スケボー、ボルダリングの他、遊具が設置され、家族で楽しめる施設です。
 
 特に、ボルタリング場は九州内でも有数な施設で、他県からも児童の試合のため、多くの選手が訪れるそうです。
 
 施設の建設、運営は大村ボートの収益金から予算化されています。ちなみに、「大村ボートレース」の売り上げは、全国24ボート場のうち、第1位です(「福岡ボート」は16位)。

『Gruunおおむら』

施設関係者からヒアリング

参加委員

ボルダリング施設

スケボー施設

2.福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察2日目、1ヵ所目の視察先は南島原市『南島原市自転車・歩行者専用道路』視察でした。
 
 本日は、南島原市『南島原市自転車・歩行者専用道路』視察でした。
 
 「島原鉄道」廃線後、全長32kmを自転車・歩行者専用道路として整備しています。
 
 この専用道を地域活性化、まちおこしに活かす計画です。

南島原市議会 田中副議長挨拶

委員ヒアリング、意見交換

南島原市自転車・歩行者専用道路計画

専用道

3.福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察2日目、2ヵ所目の視察先は『長崎STADIUM CITY PROJECT』です。
 
 『長崎STADIUM CITY PROJECT』とは、「Japanet」グループがサッカースタジアムを中心に、バスケなどのアリーナ、ホテル、オフィスビル、ショッピングモールを兼ね備えた複合施設です。
 
 「Japanet」が建設費を含む総事業費900億をかけ、建設を進めています。
 
 JR「長崎駅」、西九州新幹線「長崎駅」から徒歩約15分、長崎空港まで約1時間の圏内にあり、交通至便、長崎市の中心市街地の新たなランドマークとなります。
 
 〝長崎から世界初の創造を〟をコンセプトに、徹底的に来場者の目線でこだわり抜いた施設、 日常に開かれた開放的な空間、 施設全体の回遊を生む遊環構造、次世代のための環境への配慮などがなされており、長崎から世界初の様々な創造を図るという意気込みが伝ってきます。
 
 長崎市の起爆剤として期待がかけられています。

『長崎STADIUM CITY PROJECT』完成予想図

プロジェクトの説明

施設概要説明パンフ

4.福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察3日目の視察先は長崎県『長崎県スポーツコミッション及びプロスポーツクラブとの連携について』です。
 
 本日は、長崎県文化観光国際部スポーツ振興課より『長崎県スポーツコミッション及びプロスポーツクラブとの連携について』レクチャーを受け、質疑応答を行いました。
 
 「長崎県スポーツコミッション」の設立経緯は、『平成26年に国民体育大会、全国障害者スポーツ大会が開催されたことで、各種競技運営のノウハウが蓄積されるとともに、県内各地域のスポーツ施設の整備充実が図られました。
 
 また、2019年にはラグビーワールドカップが、2021年には東京オリンピック・パラリンピックが日本で開催されるなど、県民のスポーツへの関心も高まってきていることから、スポーツで長崎を盛り上げていく好機だと捉え、国内外からスポーツ大会やスポーツ合宿を積極的に誘致し、本県の活性化につなげるため、誘致活動、相談対応、情報発信等に係る県としてのワンストップ窓口となる組織として、「長崎県スポーツコミッション」を設置した。』という事です。
 
 福岡県は「スポーツ立県」を掲げ、県民スポーツの振興とともに、タレント発掘事業、世界で活躍する選手の支援、プロスポーツとの連携などを進めています。
 
 大変刺激もあり、有意義な視察、意見交換となりました。

長崎県文化観光国際部スポーツ振興課

説明資料

長崎県スポーツコミッションについて

プロスポーツクラブとの連携

英語で交わるスケボー体験

長崎県サイクリングルート

長崎県サイクリングルート

5.福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察の帰路は、「西九州新幹線」の利用でした。
 
 福岡県議会「スポーツ立県調査特別委員会」管外視察の帰路は、2022年9月23日に開業した「西九州新幹線(長崎〜武雄温泉)」を利用(武雄温泉〜博多はリレーかもめ)し、地方交通についても視察することができました。
 
 「西九州新幹線」は〝日本一短い新幹線〟と言われ、「武雄温泉駅」で博多行きの在来線特急に乗り換える必要があり、「博多まで乗り換えなし」といった課題は残っています。
 
 「武雄市と嬉野市では観光客が増えた。」、「福岡市への出張にかかる移動時間が短くなった。」と評価がある一方、長崎経済研究所が行った企業アンケートでは、新幹線開業に伴い「プラスの影響があった」とする企業が長崎県では23%ほどにとどまっており、「影響がない」とする企業が大半を占めています。
 
 また、九州経済調査協会(福岡市)の調査によると、「長崎県島原市や佐賀県鹿島市など周辺へ周遊するケースは伸びていないと。」分析しています。
 
 更に、開業に伴い特急や在来線が激減したなど、住民から「メリットを感じられない。」といった声もあります。
 
 今後、「沿線の一部だけ新幹線の恩恵を受けるのは、地域全体の浮揚という観点で不都合がある。波及させる仕組みを作らなければならない。」との指摘にどうこたえるか、課題もある。

西九州新幹線

「武雄温泉駅」で博多行きの在来線特急に乗り換え