2026年「2月県議会」代表質問 質疑応答

2026年2月27日

2026年「2月県議会」代表質問 質疑応答

2026年2月27日

1.来年度予算及び本庁再編に伴う予算について
 知事は昨年11月21日の定例記者会見において、本庁組織再編の目的は県職員をチームとして、組織として力が発揮できるようにし、そして本県の未来への飛躍発展の礎となる政策を迅速かつ強力に推進するため、との主旨の説明をされています。
 
①そこで知事にお伺いします。
 1点目に、4月からの再編の中心となっている「政策企画部」、「市町村・地域振興部」、「福祉こども政策部」の3部それぞれにおいて、新たに展開する代表的な施策とその施策の目指すところをお聞きします。

○「政策企画部」は、県が推進すべき重要政策にかかる企画の司令塔として、部局横断的な政策立案、県民ニーズの政策への具現化、県政の情報発信・広報を戦略的に行うほか、DXの推進や国際施策の展開に取り組む部である。
新たな施策として、

  • サイバー攻撃などの脅威に対応するための新たな情報セキュリティ対策の稼働に向けた準備
  • 県内で働く外国人の配偶者やこどもなど日本語が全くわからない外国人向け日本語教室の開設支援や正しいごみ出しなど日本の生活マナー等への理解を促すオリエンテーションの開催などを通じて、デジタル基盤の整備促進によるDXの加速、県内にお住まいの住民も外国人の方も、双方が安心して快適に暮らせる共生社会の形成を図ってまいる。

 
○次に、「市町村・地域振興部」は、市町村支援及び地域振興に特化した部として、これまでの市町村振興局の取組に加え、地域の社会課題の解決につながる共助社会づくりの推進、生活の安全安心の確保や文化芸術の振興などに取り組むものである。
新たな施策として、

  • 市町村の政策立案機能を強化するため、市町村職員、県職員、専門家によるグループワークや政策発表会の実施
  • 福岡都市圏や首都圏の飲食店と連携した「ふくおかの『へそ』魅力体験フェア」の開催による広域で取り組む嘉飯桂地域の魅力発信
  • 「福岡県文化芸術基金」を活用し、世界水準の芸術の誘致や福岡の文化芸術を担う人材の育成などを進め、市町村とともにチーム福岡として力を合わせ、美しい心豊かなふるさと福岡県をつくってまいる。

 
○最後に、「福祉こども政策部」は、障がい者支援などの福祉施策の着実な推進に加え、人口減少に伴う影響を乗り越えるため、次代を担うこども政策に注力してまいる。
新たな施策として、

  • 医療的ケア児・者の家族の負担を軽減するレスパイトの利用時間拡大
  • 男性の積極的な家事・育児を応援する「よかパパ料理・育児セミナー」の開催
  • 冠婚葬祭、通院等で一時的に保育を必要とする生後6か月未満の乳児のベビーシッター利用料の助成などに取り組み、障がいのある方や子育て世代をはじめ、誰もが安心して暮らせる社会を目指してまいる。

 次に、新たにスタートする「人材育成・活躍推進部」に関連し、特に雇用施策についてお聞きします。
 12月定例会で知事が発言されたとおり、来年度以降は人材育成・活躍推進部のもとで、雇用対策、労働政策が強化されるものと期待します。
 
②そこで2点目に、この新しい部において就労機会を創出し、生活を守るための新たな施策とその施策の目指すところをお示しください。

○来年度に設置する人材育成・活躍推進部では、本県が飛躍・発展するための礎は「人」であるとの考えのもと、人を育て、その活躍を応援し、また、働く皆様の雇用と生活を守る施策を強力に推進してまいる。
 
○これまで取り組んできた、働く場における女性、高齢者、障がいのある方の活躍推進、こども・若者の自立支援、アスリートのセカンドキャリア支援などの様々な分野で、施策間の連携を強化することで、効果的に施策を推進してまいる。
 
○新たな就労支援施策としては、

  • 働きたい女性や働く女性をワンストップで支援するため、「女性のキャリア応援センター(仮称)」の開設
  • 就労意欲のある高齢者を応援するため、これまで経験がない警備や介護などの職場見学会の実施
  • 障がいのある方の職場定着に課題を抱える企業を対象とした、長期雇用を実現している企業の見学会やアドバイザー派遣の実施
  • ものづくりやITなどの未経験分野への就職を希望する若者を対象とした、マッチングから就職後の職場外での研修まで一貫した支援の実施
  • 就職氷河期世代の正規就労を支援するため、製造や販売などの未経験職種への理解を促し、就職につなげるための有償インターンシップの実施
  • 高等技術専門校における、太陽光パネルや蓄電池等のZEH(ゼッチ)用機器を導入した、保守管理技術などの習得訓練の実施に取り組みたいと考えている。

 
○新体制のもと、年齢や性別、障がいの有無を問わず、誰もが自分らしくやりがいを持って働き続けることができるよう、全力で取り組んでまいる。

 人材確保策に関して、多くの部局に計上されている来年度予算についてお聞きします。
 現在、農林水産業、製造業、サービス産業、運輸業、建設業、更には社会福祉事業など様々な業界では既に外国人材も活躍していただいています。それでもなお人材不足により事業の円滑な展開ができない、更には倒産に至ったという事業者のことがしばしば報道されています。
 特に、建設業は直近の有効求人倍率が5倍を超えるなど人手不足が深刻であり、インフラ整備の担い手であるとともに、災害時における地域の守り手として大きな役割を果たしている建設業界において、このような人材不足の常態化は非常に憂慮すべき事態です。
 各業界における人材不足の現状に対応するため、県の各部局において外国人材も含めた人材確保に向けた予算を計上してこられ、来年度も予算案が計上されています。
 
③そこで3点目にお伺いします。
 過去に人材確保の予算が計上されてきた中で、人手不足解消に対する知事の認識をお聞かせください。また、その中でもとりわけ建設業の、外国人も含めた人材確保に関し、どのように取り組むのか、知事の考えをお聞かせください。

○現在、我が国は超少子高齢社会の只中にあり、人口減少の影響による人手不足が顕在化している。
 本県においても、直近の有効求人倍率は1.07倍となっているが、職業別に見ると、最も高くなっているのは建築・土木の技術者等で5倍を超えており、こうした人手不足の解消は、先送りのできない課題であると認識している。
 
○このため、県では、建設業の労働環境の改善を図るため、週休二日を原則とした工事の発注や熱中症対策、労務単価の引き上げなどを実施してきたところである。
 
○あわせて、一昨年度から、業界団体と連携して「建設業魅力発信事業」を実施し、建設業の人材確保に取り組んでいる。
 この事業では、PR動画の配信や冊子の配布、セミナーの開催、小学生や中高生向けに現場見学会や仕事体験のプログラムを実施している。
 加えて、県公認の「建設産業PRプロデューサー」として任命したデミー博士こと出水亨(でみずあきら)氏の協力もいただきながら、多くの若者や女性に建設業の魅力を伝えているところである。
 
○来年度からは、新たに、キッザニア福岡に建築工事の体験型パビリオンを設置し、建設業の魅力を楽しく体験するこども向けプログラムを実施することにより、将来の進路として選択してもらえるよう意識の醸成を図ってまいる。
 さらに、高校生・大学生等を対象として三次元測量やICT建機を用いた施工を学ぶDX体験会を実施するとともに、就職マッチング会を開催する。
 
○また、外国人材の確保については、建設現場における言葉の問題や技能研修に係る費用負担など、様々な課題があると聞いており、業界団体と意見交換を継続しながら、対応を検討してまいる。
 こうした施策を通じて、建設業の人材確保にしっかりと取り組んでまいる。

 この項の最後に、総務省が示した「令和8年度地方財政計画」に関連し、本県財政に対する知事の見解をお聞きします。
 地方財政計画では地方自治体の税収の増加を見込み、過去に地方財政における収支不足に対応するため、地方自治体が発行を余儀なくされてきた臨時財政対策債は、本年度に続き来年度も発行が予定されていません。
 一方、軽油引取税の暫定上乗分の廃止、更に自動車税・軽自動車の環境性能割が廃止される予定です。その措置は県民生活、事業活動に恩恵がある一方で、安定財源であった税の廃止は将来の地方財政に影響が生じます。本県の来年度予算は県税収入、歳出予算とも過去最大となっていますが、県税収入は景気の動向によって大きく左右されます。
 
④そこで4点目にお伺いします。
 知事は今後の本県財政についてどのような認識をお持ちなのか、また将来の県税収入の確保のためどのような県政運営をしていこうと考えられておられるのかお尋ねします。

○はじめに、ガソリン税等の暫定税率の廃止に伴う地方の安定財源の確保については、令和8年度税制改正大綱において、具体的な方策を引き続き検討し、令和9年度税制改正において結論を得ることとされている。
 また、「国民会議」において、2年間の飲食料品に限った消費税減税は、給付付き税額控除と同時に検討を進めることとされ、令和8年夏前を目途に中間とりまとめを行う方針が示されている。
 今後とも、国における税制度の議論の動向を注視し、県財政への影響が生じないよう、県議会の皆様や全国知事会とも連携し、適時的確に、必要な対応を図ってまいる。
 
○次に、県財政を取り巻く環境を見ると、歴史的な円安の進行や原材料価格の上昇などにより企業の収益が圧迫されるおそれがある。また、超少子高齢社会の進展により、社会保障費は今後も増加が見込まれ、金利についても上昇局面にあることから、負担の増加が懸念される。
 このように将来の見通しが不透明な中にあっても、県民の皆様が必要とする行政サービスを提供し続けるためには、本県の自主財源の大半を占めます税収を増やすなど、本県の財政基盤を強くしていくことが必要である。
 
○このため、県内雇用の8割を担っていただいている中小企業や本県の基幹産業である農林水産業の振興、先端技術産業の育成などを通じ、法人二税などの税源の涵養を図るとともに、賃上げや雇用の拡大による個人県民税の増収に繋げてまいる。同時に、賃金と物価の好循環を実現し、消費の拡大による地方消費税の増収を図ってまいる。
 また、事務事業の見直しや財政収入の確保など、歳入歳出両面からの不断の改革に取り組んでまいる。